乙一
 
公私混同著者紹介:

講談社

銃とチョコレート

少年リンツの住む国で富豪の家から金貨や宝石が盗まれる事件が多発。 現場に残されているカードに書かれていた【GODIVA】の文字は泥棒の名前として国民に定着した。 その強盗ゴディバに挑戦する探偵ロイズは子どもたちのヒーローだ。
ある日リンツは、父の形見の聖書の中から古びた手書きの地図を見つける。 その後、新聞記者見習いのマルコリーニから、「【GODIVA】カードの裏には風車小屋の絵がえがかれている。」という極秘情報を教えてもらったリンツは、 自分が持っている地図が怪盗ゴディバ事件の鍵をにぎるものだと確信する。 地図の裏にも風車小屋が描かれていたのだ。リンツは「怪盗の情報に懸賞金!」を出すという探偵ロイズに知らせるべく手紙を出したが・・・・・・。
(函より)

大人も楽しめる子どものためのミステリー「ミステリーランド」シリーズの一冊として発売されました。
乙一ファンとしては待ちに待った新作。そして長編! てことで期待大。
上のような前情報で想像を膨らます日々でしたが、、、見事に裏切られました。良い意味で!!
発売前に知らされた情報のみで、中盤のあの展開を事前に想像できた人は居ないのではないでしょうか。
子供向けのレーベルでしかも怪盗モノ。てっきり白乙一な物語展開かと思いきや。。
登場人物もキワドイ人ばかり。誰もが正負の部分を持っている。オチャメな部分も持っている。
そんな一筋縄ではいかないヤツラと少年リンツの冒険が始まる!
序盤でリンツくんに感情移入して、中盤のどんでん返しで一気に物語に引き込まれ、その後の冒険をドキドキしながら読むことが出来ました。
一気に読んじゃいました。怒濤の展開なので一気に読むのがいいかと。
久々に冒険小説を読んだなー。こんな一気に読まされた少年冒険モノは始めてかも。そしてこの、やられた感。脱帽です。
難を言えば、というか客観的に見て、ジュブナイルとしてドゥバイヨルくんはギリギリ過ぎないだろうか、と心配になりました。
彼はこの後「風の谷のナウシカ」でいうところのクシャナ殿下的な成長を遂げてくれるのではないかと期待しています。
”血はむしろそなたを清めた”とかそんな感じで。「Fate」のギルっちみたく成りそうな気もするが。
またコイツらの冒険を読んでみたいと思った。続編出ないかしら。

(2006/06/01 読了)
(2006/06/02 記)


集英社 (46判)

ZOO

◆収録作品:
「カザリとヨーコ」「血液を探せ!」「陽だまりの詩(シ)」「SO-far そ・ふぁー」「冷たい森の白い家」「Closet」「神の言葉」「ZOO」「SEVEN ROOMS」「落ちる飛行機の中で」

「カザリとヨーコ」
かなり暗黒な設定で酷い話なんですが、語り口の明るさでそれを救っています。こんな話をこんな風に仕立てる技量が素晴らしいです。読んだあと「おっしゃー!」って思いましたもの。
本来この手の設定・話は大嫌いなんですけどね。ヨーコさんが強いせいで許せます。
「血液を探せ!」
主人公の老人が刺されて死の危機迫る。輸血用の血液を探せ。って話なんですけどコミカルなんですよ。ブラックユーモア的じゃなくドタバタ喜劇なんですよ。面白いんですよ。
「陽だまりの詩(シ)」
人類がほぼ滅びた世界のとあるロボットの物語。なんていうかその手のオチは読めたんですが、このお話はその手の技法は演出の一つでしかないわけで。似たような話はいくらでもあるんでしょうが、好きですね。特に畑を荒らしに来てた兎が、、のところが堪りません。
「SO-far そ・ふぁー」
ある日、父は母が交通事故で死にもう居ないといい、母は父が交通事故で死にもう居ないという。でも子供にはその両方が見えていて。。コイツにはやられました。スゴイ!!
「冷たい森の白い家」
未読だが乙一はエッセイで横溝正史作品の死体の美について語ってるらしいのだけど、ここで出てくる死体にもある種の美があると思う。海外の黒童話みたいですね。これはこれで好き。
「Closet」
これは純ミステリでしょうか。純粋に楽しめました。
「神の言葉」
物凄く強力な言霊使いの話でしょうか。個人的にあまり好きな話じゃなかったです。面白かったですけど。私的には、実は○のほうが、、って考えると楽しいです。
「ZOO」
映画「セブン」か何かにもありましたね。日々アレになっていく写真がっていうの。最後の、看板を見てっていうシーンでデジャヴったんですが心当たりなし。映画にもなってるし実際知らずに見てる可能性も捨てきれないが。。
「SEVEN ROOMS」
純粋なホラーかな。よくまぁこんな話思いつきますね。。これも本来嫌いな部類なんですが、乙一の筆には救いがあるのか大丈夫でした。逆にその辺ホラー好きには物足りないかもしれませんね。
「落ちる飛行機の中で」
これもマトモにやったら嫌な話になりそうなんですがコミカルな話に。でも最後の最後にキュっと絞まって。。この辺、小説家ってヤツは凄いなぁと思います。

乙一の色々な系統の話を読みたいならこの本がオススメですね。帯の、
乙一は、読者の意表をつくという意味で、いまの日本でも五本の指に数えられる天才的短編作家だと思う。『ZOO』はその才能が一冊に凝縮された格好のショウケースだ。
って文句がピッタリかと。あと北上次郎さんの「何なんだこれは。」ってのもとっても良くこの本を言い表していると思います。

(2006/01/08 読了)
(2006/01/14 記)


とるこ日記

”ダメ人間”作家トリオの
脱力旅行記

こんなところに置いてますが、メインで書いているのは(私的にはジハードでお馴染みの)定金伸治 先生です。
本的には、定金伸治・乙一・松原真琴、共著になってます。
内容的には、定金伸治の文に、乙一と松原真琴がツッコミを入れてます。

旅行記的にはどうなのよ? と旅行記を読み慣れない私には解りません。
が、ねこぢる先生のマンガ『ぢるぢる旅行記』が愛読書の私には存分に楽しめました。
乙一氏の『小生物語』を楽しく読めるならこの本も楽しく読めることでしょう。
元々Webに公開されていたのが今回製本されました。Webの方はパスワードが無ければ読めなくなったのね。。
パスワードが袋とじ部分に収録されています。またその袋とじは乙一書下ろしの掌編「毒殺天使」が載っています。
ファウストの文芸合宿の企画のときも思いましたが、よくまぁ短期間でこれだけのモノが書けるものです。
定金伸治・乙一・松原真琴いづれかのファンならば買って損は無いのでは? あと力の抜けた日記が好きな人にはオススメ。

(2006/01/08 読了)
(2006/01/14 記)


集英社 (新書判)

夏と花火と私の死体

「夏と花火と私の死体」「優子」

文庫版で読了。

(2006/03/05 記)


天帝妖狐

「A MASKED BALL -及びトイレのタバコさんの出現と消失」「天帝妖狐」

文庫版で読了。が、「天帝妖狐」の文庫は大幅な加筆修正が入っているそうなのでこちらはこちらで読んでみるつもり。
故に未読。

(2006/03/05 記)


石ノ目

「石ノ目」「はじめ」「BLUE」「平面いぬ。」

文庫版で読了。

(2006/03/05 記)


暗黒童話

長編。

文庫版で読了。

(2006/01/05 記)


集英社文庫

夏と花火と私の死体

◆収録作品:
「夏と花火と私の死体」「優子」

私の乙一体験は、
漫画版『GOTH』→『GOTH』→ファウストVol.4&Vol.6収録作(「子供は遠くに行った」リレー小説「誰にも続かない」「窓に吹く風」)→『夏と花火と私の死体』の順番なのですが、彼の作品を積極的に読もうと思ったのはこの本がキッカケでした。
表題作「夏と花火と私の死体」はジャンプ小説・ノンフィクション大賞受賞作で、乙一さんのデビュー作です。
死体の一人称の物語ってこととそれを書いたのが17歳の少年だった(執筆当時は16歳)ということで話題になったようです。
そんな設定を抜いてみても凄い小説です。語り口に、息をつかせぬ展開に、一部の無駄もない緻密な構成、そして最後のオチ。どれをとっても凄いです。
乙一さん曰く無駄ない構成は偶然そうなっちゃっただけで綿密に計画して書き出したわけではないそうですが、ハタからはとてもじゃないけどそうは見えない。
これ偶然前に観光地で作った飾り蝋燭に火を灯してるときに読みたくなって、暗闇の中ロウソクの火を頼りに読んだら雰囲気ピッタリで最高でした。
この作品については感想は書いても書ききれないのですが、この舞台設定が自分の田舎風景にバッチリ置換可能で、情景が物凄くリアルに眼前に。
どれかの本のあとがきかエッセイで”一昔前の日本の風土がよく描かれている、と評価を受けたが自分の田舎そのまま書いただけ”みたいなことおっしゃってて、ウチの田舎もバリバリ現役っスと一緒に突っ込みを入れたりもしました。
併集の「優子」も面白かったです。なんか語り口からなにから昔の怪奇探偵小説みたいでした。今時の作家でもこういうの書くんだ!ってうれしくなりました。

(2005/12/30 読了)
(2006/01/14 記)


天帝妖狐

◆収録作品:
「A MASKED BALL -及びトイレのタバコさんの出現と消失」「天帝妖狐」

「A MASKED BALL -及びトイレのタバコさんの出現と消失」大好きです!
メインのネタについては解説の人たちが色々語ってますので置いとくとして、、
これ自分の大好きな殺人なしの学園ミステリなのです。
あ、やっぱり書かなきゃダメだ。学園のトイレの個室にある日「ラクガキスルベカラズ」って落書きがあって、それにツッコミが入りはじめて、複数人でトイレの落書きで会話するようになる。
つまりトイレの落書きでチャットが始まるの(掲示板の方が近いかなぁ)。全員学園内の人間のハズなんだけど誰が誰かなんてことはもちろん分からない。
そんな中、そのトイレの会話で暗示された事件が置き始める。ってスジ。もうこの設定だけで面白い。
登場人物達も素敵だし。大好きですね。
「天帝妖狐」はモロに怪奇小説ですね。でもこれがまた良いのです。
病弱な少年が床で一人コックリさんしたら来ちゃったのね。メインはそこじゃないんですが、解説の方が語るとおり、ありきたりの材料も使い方次第なんだなーと。

「天帝妖狐」は文庫収録の際に大幅に改稿されているそうで、これはノベルス版も手に入れねば!と思っている次第です。

(2005/12/31 読了)
(2006/01/14 記)


平面いぬ。

◆収録作品:
「石ノ目」「はじめ」「BLUE」「平面いぬ。」
書籍タイトルが「石ノ目」(ノベルス)から「平面いぬ。」に改題。

「石の目」はもう日本怪奇小説傑作選に入れてもいいんじゃないかっていうぐらい古典風味あふるる素敵な怪談。
「はじめ」最高でした。乙一の小説の中でも特に好きな一編ですなぁ。実はタイトルはしってました。 昔、週刊少年ジャンプで短編マンガ化されてたのですよね。しかも描いてたのは「ヒカルの碁」や「デスノート」の小畑健。 でもその時の印象は薄くて、、、なーんか暗い印象を受けたんですな。まぁ覚えてたところ見るとそれなりに心に残ったのか、なぁ。。 読後、探してマンガ版も読み返しました。ページ数が無い中でよく出来てる印象。現在(2006/03/05)単行本化はされていないようですね。
「BLUE」はプロローグにあたる辺りはドキドキして読みましたが、本編はこう有りがちな童話といった風情でした。 しかも、好きじゃないんです。こういう話。
「平面いぬ。」素敵。「はじめ」と同じく如何にも乙一って感じでしょうか。よく考えると色々釈然としないけどもねぇ。

(2006/03/05 記)


暗黒童話

作中の童話「アイのメモリー」がまさに暗黒童話。
いい話ではあるんですが、ラストが止めてーーーー!って感じなのです。
物語は眼球移植をした主人公が、ちょっとしたキッカケで自分の知らない光景を見るようになって、それは自分の記憶ではなく眼球の、、
ってスジで、主人公は眼球に残された映像(事件)を頼りに冒険を開始します。
結構グロい描写もあるので注意です。私はこういうテイストのグロさなら割と平気だったりする。
乙一、初の長編小説作品だそうです。
ミステリ的なネタは昔読んだことがあるものと一緒だったのですが見事に引っかかりました。好きなネタだったので再び引っかかれて幸福。

(2006/01/04 読了)
(2006/01/14 記)



ZOO1
ZOO2

◆収録作品:
ZOO1:
「カザリとヨーコ」
「SEVEN ROOMS」
「SO-far そ・ふぁー」
「陽だまりの詞」
「ZOO」
-文庫版特別付録 対談 古屋兎丸x乙一 天才は深夜ラジオでつくられる。

ZOO2:
「血液を探せ!」
「冷たい森の白い家」
「Closet」
「神の言葉」
「落ちる飛行機の中で」
「むかし夕日の公園で」
-解説 島本理生

ハードカバーで出ていた『ZOO』の文庫版。最近流行ですね分冊。
文庫版で追加されているのは、『ZOO1』では対談。『ZOO2』では「むかし夕日の公園で」と解説です。
「むかし夕日の公園で」集英社のWebサイトでFlash化されているものです。
なので謳い文句通りまぼろしのって感じじゃないですが、単行本収録はうれしい。
ちょっと怖い掌編です。好き。
『ZOO1』は映画になった五本が収録されています。すると1の方が売れたりするんだろうか?
これぐらいの分量ならば1冊にまとめればいいのに。それぞれにあとがき収録、とかじゃなければ。

(2006/05/19 読了)
(2006/05/23 記)


角川書店  (46判)

GOTH

46版です。

文庫版で読了。

(2006/01/05 記)


失はれる物語

◆収録作品:
「Calling You」「失われる物語」「傷」「手を握る泥棒の物語」「しあわせは子猫のかたち」「マリアの指」

書き下ろしの「マリアの指」以外は、スニーカー文庫にて発表された作品の再録。
※「失われる物語」は「失われた物語」からの改題。

ある意味スニーカー文庫収録作のベスト的な単行本ですね。
書き下ろしの「マリアの指」は、ミステリですね。たぶん。
とても面白かったんですが、うまい感想が思い浮かばないなー。それはそうとこの本では珍しくあとがきが真面目です。
いつもふざけてるだけに、来るものがありますね。
色々な作家の方が色々な形で語ってますが、ライトノベル差別ってのが確実にあるようですね。読者の偏見だけでなく出版業界自体にも。
出版形態・発表場所が違うだけで評価が違うんだから作者としては口惜しいこともあるでしょうね。
「GOTH」大丈夫で、ライトノベル駄目って、思わず、オイって突っ込みいれたくなりますもんねぇ。
まぁそれは置いといて、
「Calling You」についてスニーカー文庫版と微妙に差異があります。互いに漫画の確認するシーンと、ユミさんの名前。
どうも『失われる物語』版では、ドラマCD版作成時に作成した脚本の設定が微妙にまざってるようです。
ユミさんの名前表記が原田さんに。確認してる漫画が週刊少年サンデーの漫画から月刊少年エースの漫画に。でその確認してる漫画ってのが「GOTH」らしい。
言われるまで気付かなかった。。
こうなると元々の漫画の一コマの”口にするのがはばかられた”台詞って何のマンガでどんなシーンなんだろう。ちょっと気になる。

(2006/01/06 読了)
(2006/01/14 記)


角川書店  (スニーカー文庫 除く)

GOTH 夜の章
GOTH 僕の章

[角川文庫]

森野夜(もりのよる)が拾った一冊の手帳。そこには女性がさらわれ、山奥で切り刻まれていく過程が克明に記されていた。
これは、最近騒がれている連続殺人犯の日記ではないのか。
もしも本物だとすれば、最新の犠牲者はまだ警察に発見されぬまま、犯行現場に立ちすくんでいるはずだ。
「彼女に会いにいかない?」と森野は「僕」を誘う・・・・・・。
人間の残酷な面を覗きたがる悪趣味な若者たち――<GOHT>を描き第三回本格ミステリ大賞に輝いた、乙一の跳躍点というべき作品。
「夜」に焦点をあわせた短編三作を収録。
(「夜の章」カバーより)

この世には殺す人間と殺される人間がいる。自分は前者だ――そう自覚する少年、「僕」。
殺人鬼の足跡を巡り、その心に想像を巡らせる<GOTH>の本性を隠し、教室に潜んでいた「僕」だったが、あるとき級友の森野夜に見抜かれる。
「その笑顔の作り方を私にも教えてくれない?」という言葉で。
人形のような夜の貌と傷跡の刻まれた手首が「僕」の中の何かを呼び覚ます。
彼女の秘密に忍び寄った彼が目撃するものは・・・・・・。
圧倒的存在感を放ちつつ如何なるジャンルにも着地しない乙一の、跳躍点というべき一作。
「僕」に焦点した三作を収録。
(「僕の章」カバーより)

大岩ケンヂが漫画化したものをコンビニで衝動買いして読んでい以来、見つけたら買おう、と思っていた作品。
とっくに文庫化されてるものを思い込んでいた私は、この二冊の本を見つけても、最近流行りの分冊版だと思って手を出さないでいた。
この程度の量なら一冊の方がいい。でも何となく、あとがきを立ち読みしたところ、どうやらこれが始めての文庫化らしい。
そうか、それでは買おう。と思って買って読みました。
ネタはマンガで読んでいたので、ミステリ的な逆転に驚くことは無かったのですが、期待通りに楽しめるものでした。
あとがきで乙一さん本人が述べられている通り、ライトノベルでミステリ、といった感じです。
でもライトノベルでも、ミステリでもない感じ。混ざってちょうど中間に寄りました。みたいな。
短編の集まりですが、ラストの「声」で、一段落付いているというか、GOTHという作品の一塊が終幕してる感じで、読後なかなかに気持ちよかったです。
小説は、仮令シリーズ物であってもこの一つの区切り感、が大切だと思ったりしますです。
ラストの森野夜さんがいい感じ。ああいうところでヒネない作者さんに乾杯ですわん。

お話(ネタ)はあんま気持ちよくないと思いますよん。でも、作品に己の悪念を発散しているタイプではないように思います。
(2005/08/06 記)


失はれる物語

◆収録作品:
「Calling You」「失はれる物語」「傷」「手を握る泥棒の物語」「しあわせは子猫のかたち」「ボクの賢いパンツくん」「マリアの指」「ウソカノ」

ハードカバーで出版された「失はれる物語」の文庫化。
文庫版には新たに「ボクの賢いパンツくん」「ウソカノ」が収録されている。
「ボクの賢いパンツくん」は、ネガティブキャンペーンという企画で作家がパンツをデザインしプレゼントにする、というときに"パンツの柄"として書き下ろされた掌編。
はきふるされたパンツくんと運命を共にするかと思われたが、今回収録とあって嬉しい限り。
「ウソカノ」は、あとがきにかえて、、ということで今回の文庫用に書き下ろされた短編。
内容は、主人公が架空の彼女を妄想してあたかも彼女が居るように振舞い始めるが、、、という乙一ファンならば既知感に襲われる作品ですが、面白いのは変わらないです。
私的には乙一のあとがきも期待しているので、これにプラスあとがきがあれば!と欲張ってしまいます。
カバーデザインは同じですが流石にデコボコはしてません。

(2006/06/24 読了)
(2006/08/13 記)


角川スニーカー文庫

失踪HOLIDAY

「しあわせは子猫のかたち〜HAPPINESS IS A WARM KITTY〜」「失踪HOLIDAY」

「しあわせは子猫のかたち」はメチャクチャ好きな話の一つ。
「失踪HOLIDAY」も殺人のないミステリってことで大好きだなぁ。
読んでから間を置いてしまったのでうまく感想は書けません。ただこの本を読んで、もう乙一は全部読むしかない!ってハッキリ再確認したことだけは覚えています。
ちなみにこの2つの作品は両方マンガ化されてたりもする。
「失踪HOLIDAY」はちょうど連載が開始されたところですね(2006/01/14現在)。一話目がかなーりいい感じ(特にナオパパは完璧でないですか?)だったので、つづきに期待です。
「しあわせは子猫のかたち」はラジオドラマにもなったそうで。。くそーもっと昔に知っていれば! CD化希望です。。

(2006/01/03 読了)
(2006/01/14 記)


きみにしか聞こえない
CALLING YOU

「Calling You」「傷 -KIZ/KIDS-」「華歌」

「Calling You」は作者にとっても重要な作品らしく、色々なところで話題に上っています。
頭の中で作った携帯に電話が掛かってくるっていう話。この作品は「きみにしか聞こえない」というタイトルでドラマCDになってます。
ドラマCDでは脚本に乙一さん本人が入り、設定部分などにもかなり修正が入っています。
マンガ化もされてますがこれは小説のマンガ化ではなく、ドラマCDのマンガ版ですね。
他、2作もとーてもいいせつない話で、スニーカー文庫における乙一の作家像が”せつない話を書く人”として固まってしまったのも無理からぬことだと思います。
だって乙一さん何書いても素敵なんですもん。
この本収録の話は特に私のSFせつな話魂を揺さぶりまくってくれました。「傷」は痛いんだ。痛いんだけどラストの2人の選択がすっごい好きです。
「華歌」は人間植物フェチの私には堪りません。ああなんでこんな悲しいけどいい話を書いてくれやがるんだ。。

(2006/01/05 読了)
(2006/01/14 記)


さみしさの周波数

「未来予報 あした、晴れればいい。」「手を握る泥棒の物語」「フィルムの中の少女」「失はれた物語」

スニーカー文庫の中ではこの本はちょっとバラエティに飛んでる感じがします。
「未来予報」はおなじみのせつないい話で、「フィルムの中の少女」はホラーかな。「失はれた物語」は、(自分がいうと昔の怪奇探偵小説の分類に入るけど)うまいジャンル分けは思いつきません。
まぁ乙一さんの小説はジャンルでくくるろうとするのは間違っているっていうのが公式見解らしいのでいいことにする。
で、好み的には「手を握る泥棒の物語」が特に大好きですね。やはり良い物はいいってことで映画になってるみたいです。
結構映画用に手が入ってるらしく、見てみたいですねぇ。

(2006/01/03 読了)
(2006/01/14 記)



ホラー・アンソロジー
悪魔制御装置

篠田真由美ふたり遊び
岡本健一闇の羽音
瀬川ことびラベンダー・サマー
乙一階段

ここに載せるのは適当では無いですが、、、ひとまずここに。
ここでは「階段」だけ。設定自体はちょっと嫌いです。
ただ階段がね。私も昔親戚のウチの急な階段が慣れるまで嫌いで、、。それがこんな恐怖体験付きじゃあ妹さんがマトモに階段降りられなくなる気持ち、よーく解ります。

(2006/01/07 記)


幻冬舎文庫

死にぞこないの青

-

読了。

(2006/01/09 読了)
(2006/01/14 記)


暗いところで待ち合わせ

-

読了。

(2006/01/09 読了)
(2006/01/14 記)


小生物語

小生、感激。小生、納得。小生、反省。小生、驚愕! 多数の熱狂と興奮を喚んだ現代の「奇書」がついに文庫版で登場。 希代のミステリー作家・乙一≒小生の波瀾万丈、奇々怪々にして平穏無事な日常が独特の”ゆるゆる”な文体で綴られる。 虚実入り交じった小説家の一六四日間をご堪能ください! 文庫書き下ろし日記(三日分)付き。
(カバーより)

ゆるい日記が大好きな人には最高の著書だった「小生物語」の文庫版。
単行本で読んでるのに、何気なくパラパラっと捲ってるうちに愛知編読み終わってたりする危険な本。
私はこの本で、男子柔道部員の背中が乗り物だという事実に気付かされました。
このように普段見落としがちな真実を、鋭く穿ったりしていて、大変タメになる本でもあります。
新たに三日分日記が追加されている。
乙一公認(放任)ページ『乙一FAN!』によると、元々の単行本では、版によって一部の内容が異なる そうである。
初版の単行本版『小生物語』↓を持っている人は読み比べてみるといいかもしれない。
・・・初版を探せってコトか。。

(2007/04/15 記)


幻冬舎 (その他)

小生物語

-

読了。

(2006/01/06 読了)
(2006/01/07 記)


光文社

くつしたをかくせ!

乙一 x 羽住都 の絵本です。

読了。

(2006/01/05 読了)
(2006/01/05 記)


新潮社

七つの黒い夢

この子の絵は未完成 乙一
赤い毬 恩田睦
百物語 北村薫
天使のレシート 誉田哲也
桟敷がたり 西澤保彦
10月はSPAMで満ちている 桜庭洋
哭く姉と嗤う弟 岩井志麻子

アンソロジーです。タイトルが暗いので「SEVEN ROOMS」みたいなの覚悟してましたが大丈夫でした。
「この子の絵は未完成」さすがに面白かったです。導入部も素敵。でも厳しく言えば乙一式の様式美だけで書かれてる気がする。この小説からは匂いはしませんです。
「赤い毬」なぜ女の子はずっと毬をついていなきゃいけないのか? 意味が無いにしては意味深で、決まった意味が無いとすれば話し全体の風情を奪っている気がする。これにそんな引っかかりは要らないのでは?
「百物語」面白かった。ラストたぶん安西クンと同じ考えになれました。いずれにせよ美都子さんはなかなか素敵ですね。手法としては在り来たりなのかもしれないけど面白かったです。
「天使のレシート」この世界観は作家がやるにはチープ過ぎると思われ。。やるならもうちょっとヒネって欲しいです。オチも、なんだこれがやりたかったのか、って感じでした。
「桟敷がたり」やけにいやらしく仕上げてます。変にミステリちっくに仕上げようともしてるし。黒い夢、というタイトルには一番あっているか。
「10月はSPAMで満ちている」SPAMって言葉を使ってみたかったのね。。
「哭く姉と嗤う弟」語り口は好みですけど、良く解らなかったなー
ちょっと意味深に仕上げようとしてるのが多い印象。怪奇小説はもっと無意味でいいのになー。

(2006/03/01 読了)
(2006/03/05 記)


その他

ライトノベルを書く!

MOOKという雑誌(magazine)と書籍(book)の中間のような形態で発行された、いわゆるHOW TO本、、、なのか?
とりあえず乙一目当てで買ってみた。小説の書き方には興味があるので、乙一目的だけでもない、、、かなぁ
とりあえず乙一作品のみの感想。

「UTOPIA」
序章だと思いました。
まぁ言及されてないし、あれで終わっていると言われればそれまでですが、、
その後を考えると楽しいので書いてほしいなぁ。
あのラストで主人公の青年には目標・目的が出来たワケで、そしてそれを成し遂げるには行動に出るしかない、世界を広げるしかないのです。
あるいは大きな流れに流されるだけかもしれない。どちらにしても目に見えるものは今までと違ってくるわけです。
そうした中で、もう一度、、、、
そしてなんらかの終着。書ける人に書いてもらえば楽しくなりそうではないですか。
完品とすると(ご本人も書いてますが)ちょっと詰め込み過ぎな感じもしますし、人物も書ききれていないような気がします。
ということで続編希望!!! ダメかなぁ。。

いわゆる雑誌的な本をここに載せた理由として、今回の短編「UTOPIA」のメイキングが雑誌の付録、というか一つのコンテンツとして収録されていることです。
簡潔な初期プロットからドンドン肉付けされて、あるいはそぎ落とされて、小説として完成していく過程を見ることができるのです。
個人的に非常に興味深いものですし、またこうした内容は乙一の単行本にも収録されては行きにくい(このMOOKが単行本化する可能性はあると思うが)だろうと。ということでここに載せておきます。
・・・こういうこと始めるとMOOK系も載せてかなくちゃいけないような気持ちになってきそうで怖いけど。。

(2006/08/13 読了)
(2006/08/13 記)