探偵小説シリーズモノ
複数の作家でシリーズを組んでいるものをここに分類します。
※シリーズと言っても、全て揃っているわけではない(買ったものだけ掲載する)ので虫食い状態です。
 

怪奇探偵小説傑作選 (ちくま文庫)
岡本綺堂集
青蛙堂鬼談

行灯のうす暗がりのもとで語り聞かせるような、絶妙な筆致で読者を魅了する岡本綺堂。
その代表作「青蛙堂鬼談」シリーズをはじめとする怪談の数々を収録する。
綺堂が愛した江戸情緒や、農村、湯治場、戦場など、今や失われた風景のなかで、この世に残る未練・愛憎・因縁が引き起こす、恐ろしい出来事が、人びとの心に哀しくひびく――。
(カバーより)

怪奇探偵小説傑作選 1

第一部 青蛙堂鬼談
「青蛙神」「利根の渡」「兄妹の魂」「猿の眼」「蛇精」「清水の井」「窯変」「蟹」「一本足の女」「黄いろい紙」「笛塚」「竜馬の池」
第二部
「木曾の旅人」「水鬼」「鰻に呪われた男」「蛔虫」「河鹿」「麻畑の一夜」「経帷子の秘密」「慈悲心鳥」「鴛鴦鏡」「月の夜がたり」「西瓜」「影を踏まれた女」「白髪鬼」

こう書くのはどうかと思うのですが、特に怖くはありませんでした。
おそらくは良く慣れた形式だからでしょう。
そう、のっぺらぼうの如く、いちまいにまーいのアレのような雰囲気なのです。古典で基本な怪談そのままの雰囲気なのです。
ドカーンとやられた作品も無いし、古典の怪談そのままのそっけなさがあり、軽々読んでいけたのですが、今これを書いていて驚きました。
収録作品全部覚えてました。タイトル見ると内容が思い出されます。もの覚える苦手なだけにビックリ。
それだけの怪談たる怪談がずらり並んでいるのです。読んでにわかに他の怪談も読んでみたくなったのでした。


横溝正史集
面影双紙

つぎつぎ起る、恐ろしくも美しい怪事件の数々――。
蔵の中に隠された秘密、美少年が彩る妖しき世界、人形を愛する女、貴婦人の化粧台に棲むもの、名家にまつわる血むられた過去――。
横溝正史の膨大な作品の中から、怪奇探偵小説の名にふさわしい傑作を厳選!
怪異・倒錯・耽美・官能にあふれるもう一つの横溝ワールドを、ぞんぶんにお楽しみください。
(カバーより)

怪奇探偵小説傑作選 2

「面影双紙」「鬼火」「蔵の中」「貝殻館綺譚」「蝋人」「山名耕作の不思議な生活」「双生児」「丹夫人の化粧台」「妖説血屋敷」「舌」「面」「誘蛾燈」「湖畔」「孔雀屏風」「かいやぐら物語」

これは金田一耕助登場以前の、横溝正史の初期・中期の傑作選ですね。
横溝正史全作品読破を目標としている私としては傑作選的な本は避けたかったのですが、、、うっかり、、、誘惑に負けて、、、読んでしまいました。
流石にどれも面白い。久々に横溝分を摂取して大満足なのでした。
「蔵の中」物語の導入部、蔵の中と主人公の描写が最高に好きですね。情景が目に浮かびます。絵になってます。シトシトしてます。
鬼気迫るという「鬼火」は、評判通り気合入ってました。話が特異なワケではないですが、やはり滲み出る熱みたいなものを感じました。
後で同じような話を同じように書いてもこうはならないのだろうなぁと感じさせる漠然とした何か。読み終わった直後は感じなかったのですが、今思い出すと、、、確実に焼かれています。
お話的なものでは「蔵の中」「舌」「湖畔」「孔雀屏風」「かいやぐら物語」が好きです。
最後を飾る「かいやぐら物語」のラストがまたなんともはや。


久生十蘭集
ハムレット

該博な知識と彫琢を凝らした文章。現実と非現実のあわいの世界と人間の狂おしい心情を描く久生十蘭の世界。
高等遊民の男と、非常な美しさをたたえた女性との数奇な運命を描いた「湖畔」「墓地展望亭」、
驚くべき着想で架空の土地をリアルに描き出した「海豹島」「地底獣国」、
戦後間もなく発表された代表作とされる「ハムレット」と、その原型となった「刺客」など、十蘭の魅力を網羅した一冊。
(カバーより)

怪奇探偵小説傑作選 3

「黒い手帳」「湖畔」「月光と硫酸」「海豹島」「墓地展望亭」「地底獣国」「昆虫図」「水草」「骨仏」「予言」「母子臓」「ハムレット」「刺客」

引き方がとてもすっきり綺麗で、サッパリした読後感が気持ちいいです。
文章も格好いい。物語も素敵ですね。
「墓地展望亭」が大好きですね。ラストが最高です。映画風な絵が眼に浮かびました。
同様に「湖畔」も素敵でした。
どうやったって綺麗にまとまりそうも無い「地底獣国」さえも、終わってみればちょっと感動してみたり。おそるべし久生十蘭。
名作といわれた「ハムレット」は期待以上でも以下でも無かったです。でもやはりラストは素敵でした。
ハムレットの最後の決断が凄い。それに至るまでの過程を想像するのです。「骨仏」でもそうですが葛藤の末、流れ着く地点が面白い。
この本も捨て作が一つも無い。このシリーズ面白いわぁ〜。


城昌幸集
みすてりい

ショートショートの先駆者であり、怪奇探偵小説の分野で多くの掌編小説を残した城昌幸。
小さな作品ひとつひとつに見られる驚くべき発想の奇抜さ、ときに詩的な雰囲気を漂わせる文章の流麗さから、江戸川乱歩をして「人生の怪奇を宝石のように拾い歩く詩人」と言わしめた作家の、自選傑作集「みすてりぃ」を中心に、魅力を網羅した一冊。
(カバーより)

怪奇探偵小説傑作選 4

第一部 みすてりぃ
「艶隠者」「その夜」「ママゴト」「古い長持」「根の無い話」「波の音」「猟銃」「その家」「道化師」「スタイリスト」「幻想唐艸」「絶壁」「花結び」「猟奇商人」「白い糸杉」「殺人婬楽」「その暴風雨」「怪奇製造人」「都会の神秘」「夜の街」「死人の手紙」「模型」「老衰」「人花」「不思議」「ヂャマイカ氏の実験」「不可知論」「中有の世界」『跋(江戸川乱歩)』『あとがき』

第二部
「脱走人の絡る話」「シャンプオオル氏事件の顛末」「秘密を売られる人々」「妄想の囚虜」「宝石」「月光」「晶杯」「七夜譚」「神ぞ知食す」「此の二人」「罰せられざる罪」「吸血鬼」「良心」「宝石匣」「恋の眼」「宝物」「七人目の異邦人」「面白い話」「夢見る」「ハムレット」「宿命」「もう一つの裏」「桃源」「影の路」「分身」「実在」

カバーの紹介の文章が”まさに”って感じのステキな作品集でありました。
何度もいうけれどこのシリーズここまで完璧。
ショートショートというので期待して読み始めたのですが、予想も期待も凌ぐ面白さでありました。
星新一がSFを書く際にショートショートを選択したのは城氏の作品に触発されてのことだとか。
星さんのようにもっと読みたいと街ををうろつきはしませんでしたが、おもわずネットで情報検索をしてしまいました。
編者の方が解説に最後に以下のようにありますが、
城昌幸の怪奇掌編は、本書に収めた他にも、まだ百篇近くがあるので、機会があれば、あと一冊乃至二冊の作品集を編んで、同好の士にお届けしたいと思っている。
ぜひぜひお願いしたいところです。城昌幸掌編小説全集とか文庫で出たら間違いなく買うでありましょう。
「根の無い話・A」「スタイリスト」「面白い話」が特に印象的でした。
根の無い話は情景が、スタイリストは発想が、面白い話は最後の二人の感慨が。
もちろんそれだけでなく、その他様々な作品が様々な感動を与えてくれました。


海野十三集
三人の双生児

(カバーより)

怪奇探偵小説傑作選 5

未読。


昭和ミステリ秘宝 (扶桑社文庫)
真珠郎
(横溝正史)

S1-1

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横溝正史翻訳コレクション
鍾乳洞殺人事件/二輪馬車の秘密
(横溝正史)

S1-1

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妖異金瓶梅
(山田風太郎)

S10-1

精力絶倫の快楽主義者・西門慶は、八人の夫人と二人の美童を侍らせて、日夜、酒池肉林ともいうべき法悦の宴をひらいていた。
この屋敷で、第七夫人・宋恵蓮が両足を切断された無残な屍体で発見される。はたして誰が? 何のために――?
日本推理小説史上に残る名作「赤い靴」をはじめ、天才・山田風太郎が中国四大奇書の一つ『金瓶梅』の世界に材を採った超絶技巧の連作ミステリ全15篇!
さらに単行本未収録の異稿版「人魚燈籠」を加えたファン待望の『妖異金瓶梅』完全版!!
(カバーより)

風太郎節がもっとも威力を発揮するのは連作小説なんではないかと思いまする。
特にこの妖異金瓶梅は、登場人物も個性的で魅力的。
西門慶のワガママっぷりも単純ぶりも、応伯爵の調子の良さも、潘金蓮の振る舞いも大好きですねぇ。
中国を舞台として、ミステリを基調とした物語を、西門慶、応伯爵、潘金蓮(そして春梅)達が演じる。
人物関係の絡み具合も素敵。
話も上手く出来てるしなぁ。(序盤の話が結構エグいので、ちょっとなぁ、と思ったけれども。)
それに、、、
なんというか私は(一途な)妖婦が好き、いや好きと言うより、尊敬・崇拝しているのです。
この妖異金瓶梅には、まさに、って方が居られまして、そういう意味でも大満足でありました。
ということであらゆる意味で完璧です。 元の金瓶梅にも興味が出てきました。


初稿・刺青殺人事件
(高木彬光)

S15-1

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ふしぎ文学館 (出版芸術社)
鬼火
(横溝正史)

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07


死後の恋
(夢野久作)

巨峰『ドグラ・マグラ』で人間の想像力の極限を示してみせた夢野久作は、また、色とりどりの宝石を次々に掴みだしてみせる短編作家でもあった。
そこに描かれた人びとは、あるいは泰然と、あるいはしおらしく、あるいはまたノホホンとした顔で――
恐ろしくも法悦に充ちた瞬間へと押し流されていく。
人間の宿命の、絶望的なまでに果てしなく繰り返される抗争の淵から、けれども不思議に透明なきらめきがほの見えてこないだろうか。
竹本健治
(帯より)

No.19 ?

[収録]
「死後の恋」「悪魔祈祷書」「人の顔」「瓶詰地獄」「キチガイ地獄」「鉄槌」「冗談に殺す」「オンチ」「人間腸詰」「押絵の奇蹟」

夢野久作の世界にどっぷり浸からせていただきました。。
帯で竹本健治さんが書かれている通り! 今、読後に余韻に浸りつつ書いておりまする。
敢えて難点を言えば、「オンチ」「人間腸詰」は毛色が違うかなぁというところ。
「冗談に殺す」もそうかな。でも「冗談に殺す」は、最後の一言が妙に気に入ったのと、”むろんまだ冗談のつもりで・・・”に連なるくだりが素敵なので数に入れないで置きます。
「死後の恋」で引きずり込まれて、「悪魔祈祷書」に騙されて、「人の顔」で微笑んで、「瓶詰地獄」に感動し、「キチガイ地獄」に拍手喝采、してるところに「鉄槌」を喰らう。
ラストの「押絵の奇蹟」で酔わされて、気が付くといつもの場所に戻っておりましたとさ。


白昼艶夢
(朝山蜻一)

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