虚淵玄
 
公私混同著者紹介:

Fate/Zero(TYPE-MOON BOOKS)
フェイト/ゼロ Vo.1
「第四次聖杯戦争秘話」

聖杯戦争――それは奇跡を叶える『聖杯』の力を追い求め、7人の魔術師が7人の英霊を召喚して競い合う争奪戦。 三度、決着を先送りにされたその闘争に、今また4度目の火蓋が切って落とされる。 それぞれに勝利への悲願を託し、冬木と呼ばれる戦場へと馳せ参じる魔術師たち、だがその中でただ独り、己の戦いに意味を見出せない男がいた。 彼の名は言峰綺礼。運命の導きを解せぬまま、綺礼は迷い、問い続ける。 なぜ令呪がこの自分に授けられたのか、と。だが戦いの運命は、やがて綺礼を一人の宿敵と巡り合わせることになる。 それが――衛宮切嗣。誰よりも苛烈に、誰よりも容赦なく、奇跡の聖杯を求め欲する男だった。 Fate/stay nightにおいて断片的に語られるのみだった、10年前の第四次聖杯戦争。 士郎の養父が、凛の父が、そして若き日の言峰綺礼が繰り広げた戦いの真相が、いま明らかになる……
(カバーより)

上記にあるようにこれはビジュアルノベルゲーム『Fate/stay night』の外伝に当たる。
第五次聖杯戦争を描いたFate/stay nightの一つ前の第四次聖杯戦争を描いた物語だ。
物語を綴るのはFate/stay nightのシナリオを勤めた奈須きのこではない。
だが知る人ぞ知る。一部の人間の間では圧倒的な人気を誇るあの虚淵玄である。
彼が所属するニトロプラスでシナリオを手がけた一連の作品群は、18禁ゲーム業界において特異な地位を築き上げた。
かくいう私も『ファントム』に始まり彼の作品に焼かれてきた人間の一人である。
Fateを描いた奈須氏にしてからが彼にリスペクトを送り続けていた一人だった。
かつて同人ゲーム界を席巻した『月姫』がキッカケになり交流が始まってからは、端から見ても同業界の仲間・ライバルという以上の関係にあるようだった。
その関係がこんな形で結実するとは。。
あんま詳しいわけじゃないけど幹部クラスのシナリオライターがライバル会社のヒット作の外典を書くなんて異例中の異例では?
そこら辺の経緯は解説に書かれています。あの人も相変わらず凄いですねぇ。

そんなまぁとうてい見逃せるはずの無いものが出版されたわけで、手元に届いたらもう読むしかないわけで。
久々の虚淵節に魅せられるまま、哀しいかな社会人として一時中断を余儀なくされたが、気持ち的には一気に読了した次第。
しかし彼の技量を考えれば1の展開はまだ顔見世に過ぎないのは明らか。楽しみだのう。
といいますか1巻は引っ張り展開なのが残念でした。もっと突っ込んで欲しかった。まぁそれだけに次巻以降に期待しましょう。ということです。
期待できるだけの材料は見せてくれました。アイリスフィールと切嗣の関係、アインツベルンでのエピソードは、その空気感は、彼に期待した味を見事に描いて見せてくれました。
間桐さん家はそうきたかぁ。。最悪まさに絶好調の間桐家ですが、どんな酷い結末に終わろうとも、彼の存在は一つの救いになりましたよ。
文章の切れ味というか一部の隙も無い硬質な言葉選びとストーリー展開は見事というほかない。
格好いい文章を書く人は数いるが、今生きている言葉でという括りの中では、虚淵さんが一番です。
最近の作家の小説をほとんど読んでいない私が言っても全然説得力無いですけれども。。
奈須さんの文章もどうしようもなく魅力的なのですが、それとは別の、、、なんというかそういう恵まれた何かとは対極にある削り取られたような筆致と感性。
書いてから気付いたがこの二人本当に正反対なのでは。
そんな人が書くFate/Zero。それでいて第四次聖杯戦争を書け切れるのはこの人しか居ないような気がする。
3月予定の続刊に期待。

『Fate/stay night』企業化したTYPE-MOONのゲーム第一作。山田風太郎の『魔界転生』に影響を受けたきのこ氏がじゃあ自分は洋の東西問わず世界の英雄でやってしまいましょうということで生まれたいわゆる旧Fateが書かれたのは彼がまだ仲間内にだけ見せる小説を書いていた学生の頃だそうな。TYPE-MOONの次回作としてその旧Fateが候補に上がり、美少女ゲームとしてリメイクされることになる。開発規模の増大に伴う責任を果たすため人気同人サークルTYPE-MOONは企業化という転生を果たす。企業化第一作として見事ヒットを飾ったPCゲーム『Fate/stay night』は今春PS2版が発売される予定となっている。

虚淵玄、出会いは『ファントム』。暗いとなればひたすら陰鬱陰惨に、平和となれば狙いまくった美少女が闊歩する、そんな18禁ゲーム業界で、やったらオットコ前の空気の作品を問い続けた男。『ファントム』のまっとう過ぎるほどの銃撃戦やハードボイルド展開には度肝を抜かれました。中でも(美少女ゲームでの)エンディングルートの一つにマフィアのドンENDってどんなだよ。いかにも闇世界に君臨する悪党の親玉っぽくなった主人公が描かれて終わる余りの予想外展開、しかもその中で一人の男が行き着く境地みたいな格好良さを完璧に表現してた。それを18禁ゲームでやりますか。全く何が出るか解らない恐ろしい世界である。あなおそろしや虚淵玄。

小説がメインの媒体じゃない作品・人たちなので、少し蛇足で書いてみたけど、知らない人にはやっぱり通じないようなものを書いてしまった。。次回以降気が向けばまた補足を書こうかと思います。あんま意味あるとも思えませんがなんとなく。

(2007/01/19 読了)
(2007/01/20 記)


フェイト/ゼロ Vo.2
「王たちの狂宴」

読了。

感想原稿消失。。ショック。。気を取り直したら書きませう。

(2007/04/01 読了)
(2007/04/01 記)


フェイト/ゼロ Vo.3
「散りゆく者たち」

後半がヤバい。著者の真骨頂というところか。
原作冒頭にあった幼凛vs凛パパのエピソードをそう持ってくるかっ!!
虚淵玄。やっぱまだまだ本気じゃ無かったのね。
雁夜の慟哭。ギルガメッシュ。イスカンダル。アイリスフィールと聖杯。
セイバーと綺礼と切嗣の物語、本当にあと一冊で終わるのか。怒濤のクライマックスとフィナーレに期待。
でも次巻は冬、、、、長すぎる。

(2007/07/28 読了)
(2007/08/26 記)